支部設立70周年記念鑑賞会

立春も過ぎ、春告草の別名を持つ梅の便り聞かれる改元の年の二月十日、当支部設立七十周年記念式典と特別刀剣鑑賞会三種の神器「草薙神剣」を祀る熱田神宮を会場に、支部会員六十名が参加し、盛大に開催されました。

特別刀剣鑑賞会

  当日は九時半の予定の鑑賞会を、前日に会場設定を準備されたことにより、少し時間を早めて開催されました。場所は宝物館二階会場で、会員所蔵の名刀十振の刀剣を鑑賞しました。

  鑑賞時間は二時間余りでしたが、待ち時間を有効にするために、宝物館を自由に拝観できるよう、熱田神宮より配慮いただきました。

鑑賞刀

無銘 来国次 重刀
短刀 藤原貞清 重美
太刀 備前国長船住近景 尾張・大道寺家伝来 特重
備州長船住兼光[額銘] 紀州・徳川家伝来 特重
短刀 備前国住長船勝光
大永六年二月吉日
重刀
短刀 備中住次直作
延文五年二月日
前田家御家名物大青江 特重
短刀 則重 鍋島家伝来 特重
短刀 城州埋忠作
文禄二年十一月日
特重
脇差 同作彫之長曾祢虎徹入道興里
本国越前住人至半百居住武之江戸尽鍛冶精尓
小田原・大久保家伝来 重刀
肥前国住陸奥守忠吉 重刀


 十一時半に鑑賞会を終え、正午より、一同揃って支部発展を祈念し、御垣内参拝を致しました。

名古屋支部 設立七十周年 記念式典

 その後、神宮会館高砂の間にて、支部設立七十周年記念式典を加藤敏夫副支部長の司会進行にて、開会しました。

 まず、加藤博司支部長の挨拶で式典が始まり、先人の人達のたゆまぬ組織運営で、支部がここまで続けて来られたことに触れ、これからも引き続き努力して、運営を続けたい旨のお話がありました。

 次に、来賓の熱田神宮権宮司大原和生様の代理として、総務部長高橋守様、公益財団法人日本美術刀剣保存協会会長酒井忠久様の代理として、事務局長の飯田俊久様、名古屋市議会議員西川ひさし様、 熱田神宮文化部長野村辰美様からもお祝辞を頂戴いたしました。

 続いて、いつも鑑賞会でお世話になっている藤代興里様より乾杯のご発声をいただき、懇親会に入りました。懇親会では、鑑賞刀出品者からの詳しい説明を、熱心に、聞いている初心者の人達の姿もありました。

 最後は、ビンゴゲームで大変盛り上がり、笑いの絶えない和やかな雰囲気の中、道木吉種副支部長の一本締めで盛会裏に、予定通り二時半に終了しました。

 名古屋支部では四月二十日から五月六日まで、名古屋城での刀剣展示をいたします。

 本年は初めて本丸御殿孔雀の間での展示となり、支部員一丸となって成功させなければと思っていますので、全国の刀剣ファンの皆様、ぜひ名古屋城にお越しください。

名古屋支部 松本 慎一